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コラム

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相手方・裁判所に送った書面なども、守秘義務やプライバシーに配慮した上で、
分かりやすくご紹介できればと思っています。

憲法に関連して

弁護士と裁判官は男女平等でしょうか?

ジェンダーギャップ指数、日本はとても低いです。
韓国 105位
中国 107位 の更に下、122位です。世界でも特に劣っています。
(詳しくは、こちらの新聞記事をご参照ください。)

要は、日本人は、世界最高水準の男女差のない教育と健康環境にありながら、
経済と政治においては、著しい男女格差があるということです。
率直に言ってしまうと、大人になると、まだ女性の地位が低く、差別されているとみられます。
女性が男性と同じように活躍できる世の中を目指さなければなりませんね。
女性が活躍することは、男性を楽にすることでもあると思います。

さて、私たちが働いている法曹界の男女格差はどうでしょうか?
個人的な経験を書いてみます。
検察官の職に就いたことはありませんので、まず弁護士について。

弁護士は・・これまた率直に書くと、男性より低く扱われていると感じることはあります。
相手が男性弁護士だったら、そんな対応やそんな言動はないだろう、ということも多々。
当事務所の男性弁護士も、「自分はそんな言動されないないなぁ」と感じたことがあるそうです。
誤解を恐れずに書くと(もちろん自分の経験の範囲ですが)、九州は、
「妻が夫の収入を知らない」「給与明細を見たことがない」「どんな財産があるかも知らない」
という方が多いです。
夫婦は平等です。だからこそ、夫婦共有財産制度があり、離婚時の財産分与割合は対等です。
であれば、夫婦は、経済的に相互にオープンであることが、まず対等の前提です。
にもかかわらず、夫の収支さえ知らされないという不平等に逢っている女性に多く接します。
このような歴史と共に存在する不平等は、日常生活や仕事、多くの場面で、
女性を軽んじることに繋がっているように感じます。
男性弁護士にも、もちろんストレスはあると思いますが、
女性は、女性弁護士は、「軽んじられる」というストレスとも戦っています。

では、裁判官は?というと、在職時代、男女格差を感じたことはほとんどありませんでした。
なぜなら、裁判官には、男女等しく、憲法や法律が、司法権という絶大な権力を与えているから。
その権力の下では、男女の格差は感じませんでした。
(でもそれは、権力の庇護のおかげであり、権力がなかったら?・・分かりません。)
また、所内の懇親会で、「ベテラン男性裁判官の隣の席は新人女性裁判官」という宴席があり、
それは昭和だな・・と感じました。

昔は当たり前だったかもしれない事柄でも、ジェンダー差別ではないか??時代と共に、
そして、日本がジェンダーギャップ指数で恥ずかしくないように、
前進していきたいものです。

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